明治から昭和40年頃まで、多治見には多くの漆蒔上絵職人がいましたが、
簡易な転写紙の開発により経済効率の悪い漆蒔技法は廃れてしまいました。
本焼成後の焼き物に、テレピンオイルでゆるめた漆を塗り、その漆の粘着力を利用して絵の具を定着させます。
漆自体は、その後の焼成により燃えて無くなります。確かに少々手間はかかりますが、本当にきれいな発色が可能です。
私は特別目新しいこと、奇抜なことをしようとは全く思っていません。
ただ、先人達の残してくれた知恵を、私というフィルターを通し形にし、
今という時代の空気の中で呼吸させてゆきたい、そう思うのです。
→漆蒔についての説明、詳しくはブログ「漆蒔上絵物語」で